リコーが180度撮影できる超広角レンズを二つ組み合わせ、360撮影できる全天球カメラを開発したことは、先日、WBSでも紹介され話題になっていた。リコーは画像のクラウドサービスなども含め、新しいチャレンジを継続的に行っている。
フィルム写真に擬態していたデジタル写真の化けの皮が剥がれて、これからまったく異なる形を現してくるだろう、と前回のshadowtimesでも書いたが、その萌芽ようなカメラだろう。
パノラマは、写真の前に生まれ、パノラマ館は写真発明を助けたし、写真発明後も横長の写真についてはパノラマ写真と言われてきた。
本来、パノラマはその場所全体をそっくり擬似空間に転写することを目的にしたものだから、このカメラはパノラマ的系譜に連なるものだろうと思う。
同時に、ビューワーはタブレットで360度見れるようになるようだが、これをドーム型の空間で表示できれば面白いなと思った。
このようなカメラがどんどん発明されていくると、フィルム写真とデジタル写真というのはまったく違ったものだということがはっきりとしてくるだろう。