76世代とネット民主主義

 この前、駅の売店を通り過ぎようと思ったら、見た顔の人が表紙に載ってると思ったら近藤さんだった。「東洋経済」のブログ資本主義特集である。はてなの面々も写真に掲載されていたので、成功してなによりだなぁと思った次第。
 中の記事で気になったのは、近藤さんの等のネットベンチャーの76年生まれ前後の世代に現れる傾向についてである。明らかに、ホリエモン世代とは異なるネットコミュニティ主義があるからである。それについては、僕は近藤さんと会った2年くらい前に感じていた。僕達と違う感性だな、と。
 その分析にも書いていたけど、結局、学生時代からインターネットをコミュニケーションのツールとして使っていたか、それ以前か、ということなのだ。僕らの世代のネット牽引車は、先端の人たちであるけどもほんの一部の人たちである。本当のネットネイティブは、76世代なのだ。 
 僕が気になっているのは、第2次ベビーブームと76世代との相関関係である。第2次ベビーブームには断層があって、戦後生まれと戦前生まれのカップルと戦後、戦後生まれのカップルとでは、教育のあり方が違うという分析があった。76世代からはほとんどが戦後、戦後生まれのカップルが多くなる。
 つまり、戦後民主主義の洗礼を受けた団塊世代の子供が76世代から色濃くなるのだ。つまり76世代が持っているある種の民主主義志向は、戦後民主主義通奏低音として流れているのはないかということなのである。
 ホリエモン等のルサンチマンのルーツは、米軍に負けて貧困を味わった戦前世代のものである。
 僕はこのわずか3年程度の間に、ネットの今後を巡る大きな溝が流れていると思っている。