2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

しばらく

本のレビューをしてみたが何回も読んでいて理解しているつもりでもちゃんと内容を言語化していないことがよくわかった。もうちょっと本をまとめ読みしてから実験を続けてみる。

「日本美術」誕生

絵画とは何か?日本画、洋画の言葉と概念は、何時誕生したのか?混乱の中で誕生した日本の近代美術形成の謎を、言葉の中から丁寧に掘り起こしたの概念史。 近世から近代にかけて、写実主義や言文一致体、かな漢字交じり文など、近代文学が抱えた西洋思想の翻…

江戸の旅文化

伊勢参り、温泉、お土産、江戸の旅文化を考察しながら、現代の旅行を照射する。江戸の旅文化 (岩波新書)作者: 神崎宣武出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/03/19メディア: 新書購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (9件) を見る

旅行ノススメ

修学旅行、団体旅行、新婚旅行、海外旅行など、旅行はいつごろ始まったのか。お伊勢参りに代表される近世の旅から、近代的な旅行にはどのように変化していったか。 明治後期にJTBが誕生し、大正デモクラシーから昭和にかけて旅行が定着していった。旅行先…

映像論

19世紀から20世紀にかけての視覚装置の発達は、人間の知覚に大きな革命をもたらした。それは17世紀からつながる光学装置の延長線上にあるものだった。 しかし、20世紀末、コンピュータ技術の進化によって、電子の光が知覚を大きく変えていくことになった。地…

パノラマの世紀

19世紀にスコットランドの画家、パーカーが考案した絵画を円形状に包み込み、内側から眺める視覚装置。パノラマをはじめとして、ディオラマ、マレオラマなど、当時急激に視覚装置が発達した。 それは光学機器の発達だけではなく、蒸気による交通革命によって…

お屋敷拝見

お屋敷の語源は武家屋敷だが、ここに出てくるお屋敷とは、明治以降の西洋化された御殿のお屋敷だ。明治以降、宮家や武家、企業家など階級の高いものから、西洋館を建てるようになった。 もちろん、いきなり西洋館にシフトしたわけではなく、応接を洋風、生活…

瀬戸内海の発見

瀬戸内海は「発見」された。瀬戸内海という内海は、明治以前まで一塊の海として認識されていなかった。灘と瀬戸がクラスターになっており、それららは一つの海というものではなかったのである。 それが瀬戸内海になったのは、蒸気船によって1日で航海できる…

現代住宅研究

アトリエワンの塚本由晴と西沢平良が、20世紀後半の建築雑誌に掲載された住宅から、アイテムと名付けた共通した要素を取り出し、考察を加えていったもの。 こちらは住人の視点ではなく、あくまで今までの建築家の住宅におけるケーススタディから、住宅の多…

間取り百年

マドリストなんて言葉もあったが、近現代の住宅史を間取りという観点から考察した書。建築はどうしても大規模のいわゆる大文字の建築や建築家の変遷から語られることが多いが、大衆の建築における接点はほぼ住宅に限られる。 その住宅史の中でも、一番生活に…

NEW DIMENSION

世界を旅する石川直樹の本格的写真集の第二弾。だが、今回の旅は、空間の旅であるとともに、時間を遡行する旅でもある。世界中に残る古代の壁画に至る道程をシークエンスで映し出したものだ。同時に、壁画に刻まれた絵画の原型から、人類のイマジネーション…