彼らと我らを分けているもの

 最近、街中で中国人の観光客の方々とすれ違うことが多くなった。それだけ中国の富裕層が多くなってきている証拠なんだろうと思う。で、また昔ならもっと明確に中国人とわかったんだろうけど、今はファッションも似ているし、パッと見てわからないことの方が多くなった。
 少し昔ならば、女性の髪は長くて黒かったし、ファッションも少し日本とは違う彩度の高い配色だったような気がする。でも、今は日本と大差がないと言ってよいだろう。
 そもそも今僕たちが着ている服の大半が中国製ということを考えると、さもありなんと言ったところだ。
 逆に気になるのが、じゃあなぜ中国人ということが見分けがつくのだろうか、ということである。もちろん中国語の会話が聞こえてくるとか言うのがあるのだけども、もう少し佇まいのところで判断している気がしている。
 漠然としかいえないのだけれど、異なる言語・思考体系をしている、という直感である。例えば、まったく人種が違ったとしても、日本生まれ、日本育ちなら、日本人と認識することがある。結局、かなり部分、同社会に所属しているかどうかは、言語・思考体系に依存しているのだろうと思っている。