映像論

 19世紀から20世紀にかけての視覚装置の発達は、人間の知覚に大きな革命をもたらした。それは17世紀からつながる光学装置の延長線上にあるものだった。
 しかし、20世紀末、コンピュータ技術の進化によって、電子の光が知覚を大きく変えていくことになった。地球を覆うデジタル化の中で人間の知覚はどのように変容するのか。それは視覚の拡大ではなく、記憶の拡大と変容なのではないか。
 21世紀の映像と知覚と認識の関係を、写真、映像作品から中で読み解いていくデジタル時代の映像論。

映像論 〈光の世紀〉から〈記憶の世紀〉へ (NHKブックス)

映像論 〈光の世紀〉から〈記憶の世紀〉へ (NHKブックス)