現代住宅研究

 アトリエワンの塚本由晴と西沢平良が、20世紀後半の建築雑誌に掲載された住宅から、アイテムと名付けた共通した要素を取り出し、考察を加えていったもの。
 こちらは住人の視点ではなく、あくまで今までの建築家の住宅におけるケーススタディから、住宅の多様性を浮かびあがらせる。
 特に、不況下の90年代は大規模プロジェクトが少なく、若手建築家の関心は住宅に向かっていたため、建築家にとって実用性の高い本だと言えるだろう。

 間取り(というか平面図)と3次元パースと評論の組み合わせたカタログなのだが、本のサイズが小さいためわかりにくいところもある。内容が面白いだけにサイズの大きいバージョンも見てみたい。

現代住宅研究 (10+1 Series)

現代住宅研究 (10+1 Series)