瀬戸内海の発見

 瀬戸内海は「発見」された。瀬戸内海という内海は、明治以前まで一塊の海として認識されていなかった。灘と瀬戸がクラスターになっており、それららは一つの海というものではなかったのである。
 それが瀬戸内海になったのは、蒸気船によって1日で航海できるようになったからである。
 瀬戸内海が「発見」されていく歴史を、明らかにしていく瀬戸内海認識論とでも呼べる魅力的な書。

瀬戸内海の発見―意味の風景から視覚の風景へ (中公新書)

瀬戸内海の発見―意味の風景から視覚の風景へ (中公新書)