滋賀のABC

 僕もネタを提供した滋賀本が発売された。是非、滋賀に興味のある人は一読をお勧めしたい。
滋賀は、大阪、京都、兵庫(神戸)の三大都市に押され、目立たないところだが、ひけをとらないくらい魅力がたくさんある場所だ。
 滋賀といえば、琵琶湖だが琵琶湖の東西南北、それぞれ個性的な場所がある。
 
 そもそも、近世の日本文化を生んだのは、滋賀だと言っても過言ではない。例えば、安土桃山時代は、琵琶湖時代と言い直した方が、わかりやすいのではないかと思っている。鎌倉時代と言えば、地域の鎌倉を想起するようなものだ。安土桃山だと場所を連想しにくい。
 信長、秀吉、光秀が、琵琶湖の東西南北に居城をかまえ、湖上の水運ネットワークで天下を見渡していた。当時、湖上交通は、大量で高速な輸送手段だったのだ。桃山城にせよ、水運の利便性から選ばれたわけだし、当時の国内輸送において、水運の視点を見忘れてはいけない。
 また、近代においても、今も続く大企業を多数輩出した近江商人は、信長の楽市楽座や長浜時代の秀吉の政策において発達したものである。
 
 最近では、ひこにゃんブームもあって少し注目されているが、まだまだある滋賀の魅力を是非、見つけてほしい。