相撲という伝統

 今場所は、白鵬が全勝優勝した。最後の朝青龍との試合も、見事なものだった。前日の試合も好取組みだったが。
朝青龍時代から、白鵬時代に完全に移ったという感じだろう。
 ここまで強くなった白鵬に、ピークを過ぎた朝青龍はそうそう勝てないだろう。

 朝青龍の最強のときにもう少し早く白鵬が間に合って、並び立つような時代があればもっと面白かっただろうにその辺は少し残念なところもある。

 今日、たまたま花田勝がテレビに出ていたのを見ていたので、90年代の若貴時代から見ると隔世の感がある。
そのときのライバルと言えば、今やプロレスラーとなった曙で、外国人力士はそこまで多くなかった。

 今や横綱大関ともに、ほとんど外国人力士である。それは、柔道にも言えることだが、国際的になったがために、日本人の体の小ささを技と精神でカバーする様々な武術が、もともと体の優れている外国人力士が習得することにより、その差がさらについてしまったことは皮肉なものである。

 今の白鵬に彼の尊敬する双葉山が対峙したら勝てただろうか、千代の富士が対峙してたら勝てただろうか、叶わぬことだけれどそんなことも想像してしまう。