シェアリングとコミュニティ

 昨日、ガイアの夜明けで、中古物件の活用について様々な事例が取り上げられいていた。中でも、古い一戸建てを改装して、複数の人に貸すという、シェアハウスが最近流行しているらしい。
 海外では、一軒家を部屋別に貸すというフラットなど一般的だが、日本では主に外国人用のゲストハウス以外は、今まであまり見られない現象だった。特に、海外の部屋は壁が厚く、プライバシーもかなり守られているが、日本の家屋は構造上、壁も薄く、かなり親密な関係を築かないといけない。したがって、シェアハウスをプロデュースしている方は、住人の選択に一番気を使うそうだ。

 結局、1人暮らしでもなく、家族と同居でもない、新しい住み方、人間関係の作り方、コミュニティのあり方が模索されていることだろう。
 
 無限のリソースがあると言ってよいインターネットを中心に、シャアリングのサービスが広まってきたが、それは次第に現実に影響を与え始め、カーシェアリングやシェアハウスと、住宅のレベルにまで浸透し始めてきていると言ったところだろう。それは、戦後のマイホーム政策によって、大量に生産された一戸建てが、もの凄い勢いで余ってきていることと関係している。

 それは、かつての大家と店子の関係にも似て、擬似家族的なコミュニティを築きつつある。
 
 このような様々なシェアの動きの中から、我々が求めるコミュニティのあり方が少しずつ見えてきているような気がする。